フィリピンのセブ島は、美しいリゾート地として知られるだけでなく、国際的なビジネスの拠点としても成長しています。日本人の方もセブで仕事を探すケースが増えており、さまざまな職種や業界でチャンスが広がっています。今回は、セブでの仕事を探す方法や、ビザ、給料、そして注意点などについて詳しく解説します。
1. セブでの主な職種は?
セブには、主に以下のような職種で日本人が活躍しています。
- BPO業界(ビジネス・プロセス・アウトソーシング):日本語対応のカスタマーサポートやITサポートなどが多いです。フィリピンはBPOの拠点であり、日本企業の顧客対応も増加しています。
- 観光業・ホスピタリティ:リゾート施設やホテルのフロント業務、ツアーガイドなどで日本人観光客向けのサービスが必要です。
- IT・エンジニアリング:近年、セブには多くのIT企業が進出しており、日本人エンジニアやプログラマーの需要も増えています。
- 教育関連:セブには多くの語学学校があり、そこでマネージャーとして働いている人も多くいます。またオンライン英会話の講師、日本語学校で日本語教師として活躍している方もいます。
2. 給料と待遇の面
セブでの給料は、日本に比べると 平均的に低くなる傾向がありますが、生活費を安く抑えられ、会社によっては医療保険、住宅手当(社員寮)、食事が提供されることもあるので、一概に額面だけで判断はできません。仕事にアプライをする際にはこの点も確認することが重要です。
BPO業界 | 月給60,000〜92,000ペソ(約150,000〜230,000円) |
ホスピタリティ・観光業 | 月給48,000〜80,000ペソ(約120,000〜200,000円) |
IT・エンジニアリング | 月給120,000〜240,000ペソ(約300,000〜600,000円) |
語学学校・教育業界 | 月給60,000〜100,000ペソ(約150,000〜250,000円) |
3. ビザはどうする?どのビザが必要?
フィリピンで仕事をするためには、ワーキングビザ(9gビザ)が必要です。このビザを取得するためには、雇用主がスポンサーとなり、ビザの手続きをサポートしてくれる場合が多いです。
9Gビザは取得費用は雇用主が負担することが多くなっています。またひと昔前までは比較的簡単に取得できるビザでしたが、ここ最近は最終学歴なども問われるようになってきており、取得の難易度が高くなる傾向にあります。また、観光ビザのままでは合法的に働くことはできませんのでご注意ください。
4. セブで仕事を探す方法
セブでの仕事探しにはいくつかの方法があります。
日系の求人サイトの利用
最もポピュラーで手軽に利用できる方法です。有名どころですと下記のサイトがあります。
サイト名 | WEBサイト | コメント |
Job Pot | https://www.job-pot.com/ | フィリピンを中心にアジアの各国の求人を扱う |
リーラコーエン | https://www.reeracoen.asia/ | 転職サイトネオキャリアのアジア版 |
アブローダーズキャリア | https://career.abroaders.jp/ | 東南アジアの求人に強い |
ジョブプライマー | https://jobprimer.ph/ | マニラを中心とした求人に強い |
カモメアジア転職 | https://kamome.asia/ | アジアの求人に特化したサイト |
マイナビ転職グローバル | https://tenshoku.mynavi.jp/global/ | マイナビの海外用転職サイト |
リクルートエージェント | https://www.r-agent.com/kensaku/kinmuchi/kaigai/ | 日本No1の転職サイトで海外求人も扱っている |
現地の求人サイトの利用
日本人に限らず、世界の人に向けた求人があるサイト。英語対応の求人が多いですが、語学力を活かしてさらにチャンスを広げることができます。
サイト名 | WEBサイト | コメント |
indeed | https://ph.indeed.com/ | 海外でも非常に有名な求人サイト |
Jobstreet | https://www.jobstreet.com/ | 東南アジアの転職業界で非常に有名なサイト |
Kalibrr | https://www.kalibrr.com/home | フィリピンの求人も多数 |
現地の人脈を活用
フィリピン、セブに住む日本人コミュニティや、現地のネットワークを活用して仕事の紹介を受けることも効果的です。
日本人と知り合うには?
セブで仕事を探す際に、日本人からの紹介があると確かに有利になることがあります。現地で日本人と知り合う方法をいくつか紹介します。
1. 日本人コミュニティに参加する
セブには、日本人向けのコミュニティやグループがあります。FacebookやMeetupなどで「セブ 日本人 コミュニティ」などのキーワードで検索し、現地の日本人と繋がることができます。特に就活イベントなど目的が定まっていると効率的な出会いが期待できます。
2. 日本人経営のレストランやカフェに行く
セブには日本人経営のレストランやカフェ、バーがいくつかあります。そこには日本人が多くいるので、うまくコミュニケーションを取れればネットワークを広げることができます。まずはスタッフと仲良くなり、スタッフから紹介してもらったりするのもおすすめです。
3. 語学学校で学ぶ
語学学校で英語を学べば、英語力をつけると同時に人脈も作りやすくなります。学校の日本人マネージャーさんと仲良くなり、信頼してもらえれば企業の担当者を紹介してもらうこともできたりします。
4. ソーシャルメディアや掲示板を活用
FacebookグループやLINEのオープンチャット、X、掲示板サイト(例:日本人のためのセブ情報など)を利用することで、現地にいる日本人と繋がることができます。オンラインで気軽に情報を交換し、リアルな交流に発展させることができます。
5. セブで仕事を探す際の注意点
セブでの仕事探しには、いくつかの注意点があります。
- 賃金水準に注意:前述のように、フィリピンの給料は日本と比べて低いこともあるので、生活費とのバランスを考えて計画を立てる必要があります。
- 雇用条件の確認:フィリピンは日本のように法整備が整っていないことも多く、雇用条件が企業の裁量により大きく異なることがあります。最近は人手不足もありかなり条件が良い求人も増えてきましたが、面接時などにしっかり詳細を確認することが大切です。
- 治安や生活環境の確認:セブは比較的安全ですが、地域によっては治安が良くない場所もあるため、住居選びには注意が必要です。
6. こんな人にセブでの仕事はおすすめ!
- 英語力を伸ばしたい人:フィリピンでは英語が公用語なので、日常的に英語を使う環境が整っています。
- リゾート地で働きたい人:美しい海や自然に囲まれた環境で、リラックスしながら働くことができます。
- チャレンジしたい人:経験が浅くても日本ではあり得ないほど成長のチャンスをもらえることがあります。その時はキツくても短期間に大きく成長できるチャンスがあるのは大きな魅力です。
- コストを抑えて海外経験を積みたい人:日本に比べ生活費が安いため、低コストで海外でのキャリアを積むことが可能です。
7. こんな人には向かないかも…
- 高い収入を求める人:フィリピンの平均的な給料は日本と比べてかなり低いため、一部の求人を除き収入面で満足できない場合があります。
- なんでもきっちりとしたい人:フィリピンは良くも悪くものんびりしていて、日本のようにきっちりとしていることは少ないです。郷に入れば郷に従え精神で考えられれない人には向かない環境です。
- 大都市での利便性を重視する人:セブは都会的なエリアもありますが、東京や大阪のような大都市とは異なり、多少の不便を感じることもあるでしょう。一方マニラの中心部は日本の地方都市より栄えており、物価も高いですが快適な生活が送れます。
まとめ
セブでの仕事探しは、異国でのキャリアを築く絶好のチャンスですが、上記のように注意すべき点もいくつかあります。リゾート地での仕事や英語環境でのキャリアを目指している人には魅力的な選択肢となる一方、収入面や生活の利便性、将来のキャリア形成などを考慮して決断することが大切です。