フィリピン留学No.2の人気を誇るバギオですが、アクセスはマニラ空港もしくはクラーク空港からの陸路のみで、アクセス面だけが欠点の場所でした。近年ではハイウェイの開通などにより、大幅に時間は短縮されたとはいえ長時間の車での移動になるのは変わりありません。
これもバギオへの空路がないためです。バギオにはロアカン空港と呼ばれる小さな空港がありますが、国際線・国内線とわず定期便の運行がありませんでした。
その中、2023年に定期便が就航したとのニュースがありました。新たに就航したのはセブ~バギオ便のため、マニラからのアクセスが改善されるわけではありませんが、フィリピン留学の幅が広がることが期待されています。
- セブ留学の後にバギオの学校に転校したい(その逆も)
- バギオ留学の後にセブを観光してから帰国したい(その逆も)
- 連休中に有名な観光地に出かけたい
さっそく、新たに就航したセブ~バギオ便に搭乗する機会がありましたのでレポートします!
フィリピン航空がセブ~バギオに就航
新たに就航した直行便を運行するのはフィリピン航空で、水・金・土に運行されます。所要時間は従来のセブ→(空路)→マニラ→(バス)→バギオであれば半日の移動だったところ、なんと1時間45分で到着できます!
料金は時期や為替レートによって変動しますが、片道10,000円前後になっています。セブ~マニラが5,000~6,000円で購入できる航空券があり、さらにマニラ~バギオの長距離バスの運賃を加味すると、空路でもさほど差がありません。これは乗るしかないでしょう!
セブ → バギオ
便名 | 時刻 | 所要時間 | 運行日 | 機材 |
---|---|---|---|---|
PR2230 | 08:50 → 10:35 | 1:45 | 水・金・土 | DHC-8 |
バギオ → セブ
便名 | 時刻 | 所要時間 | 運行日 | 機材 |
---|---|---|---|---|
PR2231 | 11:00 → 12:45 | 1:45 | 水・金・土 | DHC-8 |
※上記は2024年2月時点の情報です。フライトは運行日や時刻が頻繁に変更されることがあります。ご利用の際は最新情報を必ずご確認ください。
セブ空港のターミナル1から出発
マクタン・セブ国際空港の国内線はターミナル1より発着しています。
国際線が発着するターミナル2は隣接していますが両ターミナル間は歩くと5分くらいかかりますので、タクシードライバーには「ターミナル1」もしくは「Domestic (国内線)」と伝えるようにしましょう。
チェックインを済ませます。外国人はパスポートの提示を求められるので、国内線での移動であっても必ず所持してください。
利用の際は混雑はしていませんでしたが、週末や観光シーズンは混雑することもあります。何より、フィリピンは何をやるにしても時間がかかるので、国内線でも出発時間の1時間半前には到着しておきたいところです。
セキュリティチェックを通過します。
液体の持ち込みが規制されているので、ドリンクは通過後に買うようにしてください。未開封だろうが関係なく廃棄が求められます。
2018年までは国内線も国際線も同じターミナルから発着していました。その頃は中は薄暗く、またお店もあまりない、飲食店のクオリティも低いために待ち時間がとても苦痛でした。
国際線用の新ターミナルが2018年にオープンし、ターミナル1は国内線専用となった際に大規模リニューアル工事が行われました。これにより、多くのレストランやカフェ、ファーストフード、お土産屋なども充実した快適なターミナルに変わりました。
しかし、飲食店や売店のお値段は市内と比べて高いので節約したい方は、食べ物は持ち込むことをおすすめします。(もちろんドリンクはセキュリティチェックを通過できないため注意)
セブ~バギオ便は、それほど乗客が多い路線ではないため、小型の旅客機を使用します。
このようなフライトは、建物から直接機内に乗り込めるボーディングブリッジ (搭乗橋)を使わず、バスで飛行機付近まで移動して階段で乗り込みます。
そのため、搭乗口はバスが出発する1階にありますが、搭乗ゲートのNo.をたどっていけば迷うことはありません。
機体は小型プロペラ機で76名乗りで、機内は2+2の4列シートです。短距離路線なので窓側に乗ることをオススメします。
このような機体はフィリピンにはたくさんある離島へ行く際によく使われています。休日にボラカイ島に出かけるといった小旅行の際にお世話になることでしょう。
機体の写真も撮りたかったのですが、セブはあいにくの雨でした。
機内からは絶景が見れる!
バギオに近づくと天気は快晴となりました。フィリピンの絶景が広がってきます。これは見る価値がありますね。
プロペラ機のため、一般的なジェット旅客機に比べて低い高度を飛びます。そのため、景色がはっきり見えますし、島国特有の山あり海ありの険しい地形は見ごたえ十分です。
ルソン島北部に入ると山間部になります。
高原都市であるバギオに到着です。空港も標高が高いところにあるので山が近いです。
この飛行機は窓の高さより上に主翼があるので、どの座席になっても主翼で眺望が邪魔されることはありません。エンジンの横の席はプロペラが豪快にまわっているのが見えて面白いです。
バギオ空港は小さな空港
バギオのロアカン空港は小さな空港です。飛行機についているステップから降りて、駐機場を歩いて移動します。
ちなみに飛行機はカナダのボンバルディア製だそうで、日本でもANAがローカル線で使用しています。
1時間45分のフライトはあっという間で快適そのもの。バギオには何度も行った経験がありますが、毎回マニラからの4~5時間のバス移動が面倒で億劫に感じていたので、フライトスケジュールがあえば飛行機一択ですね。
この空港はとても牧歌的な雰囲気が印象的でした。
駐機場を歩くことになるフライトには何度か乗ったことがありますが、写真を撮ろうとすると早く移動するよう急かされることがほとんどです。セキュリティの都合上仕方ないのでしょう。しかし、ロアカン空港では、みなさん飛行機の写真を撮り放題です。
バギオはフィリピンでは有名な観光地のため、空港ターミナル内にも観光スポットが紹介されていたり、簡易的な観光案内所もありました。
ターミナル内に入り、荷物を受け取ろうとすると、「ここで待つように」という指示がありました。
そこには見慣れない“BAGGAGE SELF CLAIM”の看板が。「普通、ベルトコンベアでSELFで持って行くのではないの?」と思いましたが、ベルトコンベアがありません。とりあえず待つことに。
トラクターがやってきて…
引っ張ってきたトレーラーを建物内に搬入します…
自分の荷物を指差すと渡してくれるというシステム!
フィリピンではバコロド、イロイロ、ボラカイなど様々なローカル空港にも行きましたが、このシステムは初めてでした。1日1往復のセブ便しかない空港なので、これで充分なのでしょう。
初めてだと戸惑うかもしれませんが、とてもアットホームな雰囲気がありバギオが更に好きになりましたね。
荷物を受け取ったら20メートルも進めばもう外に出るという小さな空港でした。空港というよりも、ローカル鉄道の駅のような雰囲気ですね。
市街地へはタクシーで
空港の目の前は駐車場になっており、お迎えの人たちが来ていました。
バギオ空港にはタクシープールがなく、流しのタクシーを拾う必要があります。空港はバギオ市の中心部まで車で15分ほどの距離になります。
配車アプリのGrabはもちろん使えますが、バギオの学校スタッフの方に聞いたところ、バギオのGrabは一般車 (ライドシェア)の登録はなく全部がタクシーになるとのこと。Grabで呼んでも特に早く来ることはなく、単に料金が高くなるだけなので地元の人や留学生はほとんど使いませんとのこと。セブやマニラでは便利すぎて当たり前になっているGrabも都市によって扱いが変わるのですね。
セブ~バギオ便の搭乗レポートについて、いかがだったでしょうか。
セブとバギオはフィリピン留学の2トップとも呼べる人気のある都市です。これまで両都市はアクセスの悪さから交わることがなかったのですが、このフライトができたことで観光や転校目的で留学生の往来が多くなるのではないでしょうか。
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