フィリピン留学ブログ

フィリピンのキャッシュレス事情:留学生にはまだ現金決済が現実的な理由

日本でもPayPayや楽天Payなどをはじめ浸透しつつある便利なキャッシュレス決済。フィリピンでもキャッシュレス化が進んでいます。ですが、フィリピンではまだ現金が主流の場面が多く、特に留学生にとっては現金決済が現実的な選択肢であることが多いです。今回は、フィリピンのキャッシュレス事情を解説し、なぜ現金決済が留学生にとって有効であるかを説明します。

1. フィリピンの現金決済の実態

フィリピンでは、現金が依然として広く使われており、特に小規模店舗や地方のマーケットでは現金のみの取引が一般的です。500ペソや1,000ペソ紙幣などの高額紙幣がお財布に入っていると安心と思われるかもしれません。しかし、実際には多くの店舗でお釣りを出せないという理由から、大きな紙幣が使えない場合が多々あります。

特にローカルの市場や小さな商店では、500ペソや1,000ペソ紙幣を受け取ることができず、少額紙幣やコインを持っていない商品が購入できない、お店の人が外で両替をしてくれるのを待たなくてはいけないことが多々あります。こうした状況に対応するため、常に20ペソ、50ペソ、100ペソといった少額紙幣やコインを持ち歩くことが推奨されます。また、フィリピンでは一部のタクシーやジープニー(フィリピンの乗合バス)でも、細かいお釣りがない場合があるため、日常的に少額の現金を集めておくことが大切です。

2. コロナ禍とキャッシュレス化の進展

コロナ禍の際パンデミックが発生したことで、フィリピンでもキャッシュレス決済の利用が急速に拡大しました。多くの人々が現金を触れることを避け、接触を最小限に抑えるために、キャッシュレス決済の利用が増えました。特にモバイルウォレットアプリのGcashは、この流れに乗って急速に普及しました。

Gcashは、フィリピンのほぼ全土で利用可能なモバイルウォレットで、アプリを通して携帯電話から手軽に送金や支払いができる便利なサービスです。さらに、電気代や水道代、インターネット料金などの公共料金の支払いも可能で、ローカルのマーケットやオンラインショッピングでも広く利用されています。

パンデミックによるキャッシュレス化の波に乗り、多くの店舗やレストランがGcashを導入しました。フィリピンでは、大型スーパーやチェーン店だけでなく、街の小さな商店や飲食店などでもGcashが使えるようになり、キャッシュレスの環境が整いつつあります。

3. Gcashの利用の課題

Gcashは便利なサービスですが、外国人留学生にとっては一部制約があります。Gcashをクレジットカードや銀行口座と紐付けるためには、フィリピンの外国人登録証であるi-Cardが必要です。このi-Cardは、フィリピンに長期間(59日以上)滞在する外国人に発行されるもので、取得には一定の手続きと時間がかかります。そのため、短期留学の場合はi-Cardを取得しないケースも多く、そうなるとGcashの利用が制限されてしまいます。

i-Cardを持っていない場合、Gcashにチャージする方法としては、コンビニやスーパーに設置されているチャージマシーンを利用する必要があります。これにより、現金をチャージする手間がかかるため、完全なキャッシュレス生活を実現するのは難しい状況です。

また、Gcashにはチャージの上限があり、大きな買い物をする際には一度に支払えない場合もあります。こうした制約を考慮すると、Gcashは便利ではあるものの、メインの決済手段として利用するのは少々不便なこともあるでしょう。

4. クレジットカードの利用について

フィリピンでは、クレジットカードも広く利用されています。特に、レストラン、コンビニ、大型スーパーなどでは、クレジットカードでの支払いが可能です。しかし、クレジットカードの利用にも注意が必要です。

一部のスーパーや店舗では、クレジットカードでの決済に時間がかかることがあります。フィリピンのインフラやシステムの問題により、決済処理がスムーズにいかず、数分以上待たされるケースも少なくありません。こうしたストレスを避けるために、特に急いでいるときや混雑している店舗では、クレジットカードよりも現金で支払うほうがスムーズなことが多いです。

また、クレジットカードの利用に伴う手数料がかかる場合もあり、特に小額の支払いでは現金のほうが経済的です。こうした点から、フィリピンでのクレジットカード利用には慎重さが求められます。

5. 結論:留学生には現金決済が最も現実的な選択肢

フィリピンでは、キャッシュレス決済が進んでいるとはいえ、外国人留学生にとってはまだ現金決済が最も現実的で安心な選択肢であると言えます。Gcashやクレジットカードは便利ですが、それぞれに制約があるため、日常の買い物や交通機関の利用では現金を持ち歩くことが推奨されます。

特に、少額紙幣やコインを用意しておくことで、現地の店舗や公共交通機関での支払いがスムーズに行えるでしょう。現金とキャッシュレス決済をうまく使い分けることで、フィリピンでの留学生活を快適に過ごすことができるはずです。

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