フィリピン留学には留学生として英語を勉強しながら、学校職員としても勤務するインターンシップ制度を有する学校が多くあります。この制度は上手に活用できれば、英語力と海外就労経験の2つが0円で手に入れることができる魅力的な制度です。
そのため、大変人気があるために競争倍率が高く、私たち留学エージェントにも「どこかの学校でインターンの募集はないですか?」と問い合わせを頂くことがあるほどです。
このインターンシップはどのような内容の制度なのでしょうか?インターンシップを検討されている方にも役立ててもらえるよう、フィリピン留学のインターンのリアルをお伝えします!
フィリピン留学のインターンシップとは?
「半日は仕事、半日はレッスン」という毎日になり、英語学習と海外就労経験の二足のわらじを履くことになります。学生の立場もある職員であることから“学生スタッフ” “スチューデントスタッフ”とも呼ばれています。
語学学校の日本人職員は、多岐に渡る業務で大変忙しい生活を送っています。そこで、業務の補助をしてくれる人を募集するためにインターンシップが活用されています。そして、学校の日本人職員には、最初はインターンシップとして採用され、その後経験を積むうちに正規採用になったという方もいます。
仕事内容は?
インターンシップ期間は3〜6ヶ月程度が多いです。採用時には長い期間できる方が優先される傾向にあります。
仕事内容は学校により変わりますが、主に下記のような内容です。
- 学生の生活サポート(相談、各種手続きなどの窓口対応)
- 週末の空港ピックアップ(車の運転はありません)
- 事務作業
- FacebookやInstagramなどのSNS更新
- 備品の買い出し
- アクティビティやツアーの引率
- 学生が入院した時などの付き添い
- 留学エージェントとの連絡
待遇は?
学校により異なりますが、一例を挙げると下記のような待遇になります。
- 半日の英語レッスン
- 学生寮への宿泊
- 学生食堂での食事
- ビザ、SSPなどの滞在に必要な申請費用
- 電気代、水道代などの生活費
- お小遣い (1ヶ月あたり約10,000〜20,000円)
以前はお小遣いはない学校が多かったのですが、近年は優秀な人材を確保するためにお小遣いを出す学校も増えてきました。
応募方法は?
募集を行っている学校を探して直接申し込む、在学中に学校スタッフから勧誘されるというのが主流です。応募したら書類審査の後、面接となり合否が決まります。
インターンシップ制度のリアル
メリット
留学費用を大幅に削減できる
通常の語学留学であれば、学校に支払う費用は半年で100万円程度必要になります。インターンであれば、授業時間が半日になるとは言え、授業料や宿泊費、食費、ビザ等の申請費などの費用がすべて無料になるので0円留学が実現することになります。
往復の航空券や現地での遊興費などは別途必要になりますが、留学したいけどお金がない、アルバイトをして貯める時間もないという方にはとてもありがたい選択肢となります。
6ヶ月のフィリピン留学の費用は全部でいくらくらいかかりますか?というご質問を多くいただきます。もち…
6ヶ月のフィリピン留学の費用は全部でいくらくらいかかりますか?というご質問を多くいただきます。もちろん、プランによりかなり幅が出てきますが、今回は半年(6ヶ月)プランの平均的な金額を具体的な学校を例…
海外就労経験ができる
インターンを志望する人が最も期待するのは、海外就労経験が積める点です。そのため、これから就職を控えた大学生、転職のために休職中の社会人などがインターンに応募してくることが多いです。
学校のオフィスには日本人の他に、フィリピン人、韓国人、中国人、台湾人、ベトナム人などの様々な国籍のスタッフがいることが多く、コミュニケーションはもちろん英語になります。日本の常識で事を動かすことはできず、多様性を理解した上で業務を行うグローバルな環境で就労経験を積むことができるのは大変魅力的です。また、日々学校で起こる大小の問題を解決するのを間近で見たり、チームとして業務に取り組むことで組織運営を学ぶことができるのは人生の糧になることでしょう。
デメリット
レッスンが受けられないことがある
学校は業務が滞りなく行われることを最優先にするため、繁忙期やトラブル発生時などは業務が忙しくなり、最初に提示されていた時間のレッスンが受けられないということも起こります。いくら学費が無料といえど、英語を学ぶ目的が中途半端になってしまうことも起こるわけです。
そのため、無料で留学できるというメリットだけで応募するのはオススメできません。志望動機のメインはあくまで就労経験としている方に向いている制度と言えるでしょう。
空港ピックアップ業務はつらい
週末になると新入生が到着する時間にあわせて、空港にお迎えに行き、学校まで送り届けるという空港ピックアップという業務があります。
見知らぬ国に到着したばかりで不安で一杯の新入生にとっては、最初に出会う日本人スタッフであるために大変頼りにされます。そのため、やりがいのある仕事でもありますが、毎週末かつ数ヶ月続くとなると、体力的・精神的にも厳しく感じる人もいます。
深夜や早朝のフライトで到着する新入生もいて、眠い目をこすりながら業務にあたることもあります。また、到着便に大幅な遅延が起きれば、長時間空港で待たされることもあります。
また、週末に遊びに誘われても、空港ピックアップ業務のために参加できなかったり、途中で帰らなければならないことも起こります。学生気分ではつらく感じることなので、職員として責任感を持って業務にあたる必要が生じます。
中級程度の英語力が求められる
日本人職員のもとで指示を受けて動く場合は、言葉の問題は起きませんが、フィリピン人職員とのやりとりが生じる業務は多々あります。そのため、上級レベルの英語力は不要ですが、最低限の英語でのコミュニケーションができるレベルの英語力は必要になります。
インターン開始直後はたどたどしい英語だった人が、レッスンと業務を通じて英語力を上げ、帰国時には流暢に話すようになるのが理想ではありますね。
インターンは学校にとって重要な存在
フィリピン留学におけるインターンは、学校運営にとってはなくてはならない存在で、ほとんどの学校で採用を行っています。
幅広い業務に携わったり、マーケティングなど日本ではなかなか任されない業務にチャレンジさせてもらえることから、スキルアップの場として有効で、インターン終了後に就職・転職活動を成功されたり、大きな夢を叶える方も多いです。
学生と職員の2つの立場を持つことになりますが、学生としての意識が強いと無責任になり評判の悪いスタッフになりがちのため、職員としての意識を持って数ヶ月に渡り生活する覚悟を持つことが大事です。
単に安く留学ができるという理由で決めるのはオススメしません。英語力を高めることが最大の目的の場合は、通常の学生として留学した方が圧倒的に英語力を上げやすい環境になります。無料でレッスンを受けられるのはあくまで待遇であって、学校側が欲しいのは海外での就労経験に価値を見出してくれる人である点は応募する上で重要なポイントになります。
海外での就労経験のチャンスと思ってチャレンジできる人には、このインターンシップ制度は、きっと素晴らしい経験になるでしょう。
もっとインターンシップについて知りたい、通常の留学かインターンにするかで迷っているという方は、お気軽にご相談ください。フィリピンの学校の現場もよく知るスタッフが親身にお答えします。
成果が上がる留学では、どこよりも詳しい知識と豊富な経験をもとにプロの目線から失敗のない留学プランをご提案します。どんな質問や相談でも構いません。お気軽にお問い合わせください。