フィリピン留学の準備をするにあたって、特に5週間以上の留学をされる方は“捨てチケット”の購入を検討される方も多いかと思います。
勘違いしている人が多いのですが、この捨てチケットは「入国条件を満たすための裏技」であって、正式にフィリピンの入国管理局より求められているものではありません。よってフィリピン当局の公式情報を見ても「捨てチケットを持ってくるように」とは書かれていません。
フィリピンへビザレスでの入国するためには「30日以内に出国できるチケット」を持っている必要があります。一度入国してしまえば、ビザの現地延長ができるルールになっているため、本来の帰国で使用するチケットとは別に、「(入国のためだけに建前として) 30日以内に出国するチケット」を用意します。
※予約変更可能な往復チケットを用意し、復路便を入国から30日以内で予約しておき、入国後に本来の帰国日に予約変更する方法もあります。この場合は捨てチケットは不要です。
2023年夏に、航空券の準備において「30日以内出国チケット」が不要になったという情報がフィリピン…
2023年夏に、航空券の準備において「30日以内出国チケット」が不要になったという情報がフィリピン留学業界をかけ巡りました。5週以上の留学をする人にとっては、大変嬉しい情報なのですが、何の話なのか理…
1.捨てチケットが重要な役割を果たすのは日本の空港
2024年5月現在、フィリピンの入国審査の際に、帰国便のチケットを詳細に確認されることは滅多にありません。それならば、捨てチケットなど必要ないではないかと思いますが、準備しておかないと飛行機に乗ることすらできません。
国際線に搭乗する際は、まずは航空会社のカウンターでチェックインを行う必要があります。この時に乗客が渡航先の入国条件を満たしているかを判断する「予備審査」というものが行われます。
フィリピン当局が「ビザなし渡航の場合は30日以内に出国できるチケットを所持していること」を条件としているために、航空会社は該当するチケットの所持を確認してくるわけです。航空会社の関係者に聞いたところ、渡航先で乗客が入国拒否されると、乗せてきた航空会社にもペナルティが課せられることがあるそうで、入国条件を満たさないと判断された場合は搭乗拒否を行う流れになります。
しかし、ややこしいのはこの予備審査は航空会社によって厳しさが異なる点です。「30日以内出国のチケット」がなしでもOKしてくれる航空会社もありますし、以前不要だった航空会社が予告なくNGとしてくることもあります。
万が一NGだった場合、該当する捨てチケットを当日ネット購入することで対応できますが、即座の対応に不安がある人は捨てチケット(もしくは予約変更できるチケット)で準備しておくのをオススメします。
2.捨てチケットは5,000円程度以上はかかる
捨てチケットは実際には利用しないものなので、以下の条件で探すのが一般的です。
- LCC (格安航空会社)
- 片道チケット
- フィリピンのどの空港発でもよい
- 行き先はフィリピン国外であればどこでもよい
- 入国から30日以内に出国できればいつ出発でもよい
キャンペーンで激安になっているものが理想的ですが、それでも燃油代や空港使用税などの加算で数千円はかかってしまいます。
一方、予約変更できるチケットの場合、変更手数料は7,000~10,000円程度の場合が多いです。
3. $10で捨てチケットが購入できる謎のサービス
たった$10(約1,500円)で捨てチケットが購入できるサービスがあるという話を耳にしました。しかも、インターネットで簡単に手配できるとのこと。非常に興味深かったので、試しに利用してみることにしました。
そのサイトはTop Onward Ticketというもので、英語のみのサイトとなります。
Top Onward Ticketの公式Web Site
https://toponwardticket.com/
3-1. 必要事項を入力
下記のページにある必要事項を入力します。
入力項目には下記のものを入力します。
- Your Title:Mr./Ms./Mrs.を選択
- First Name:下の名前を入力
- Last Name:苗字を入力
- Passenger:人数を選択
- Choose a Trip: One Way(片道)を選択
- Your Email:捨てチケットを受け取るEmailアドレスを入力
- Departing Airport(From):Manila/Cebuなどを選択
- Arrival Airport(To):Tokyo(NRT)を選択
- Departure Date:フィリピン入国後30日以内を指定。こだわりがなければ入国2週間くらい後の日付を入力。
- Special Request:空欄のまま
- When would you like to receive the ticket?:I need it nowを選択
- Choose your payment method:Credit Cardを選択(PayPalも選択可)
※8はフィリピンの国内から国外へ行くチケットであればどこでもOKなので関空や第三国などを選択することも可能
※11はOn a later dateで出発前日などを指定も可。ただし、すぐに発行してもらった方が、万が一航空券が届かないなどのトラブルにも慌てず対応できるためおすすめ。
上記項目入力後下部にある“BOOK FLIGHT $10”のボタンを押す。
3-2. 支払い情報を入力
下記のページのクレジットカード情報を入力します。
3-3. 購入完了画面が表示される
下記のページが表示され、同時に登録メールアドレスにも同様のメールが届きます。
基本的に購入後2〜8時間後には捨てチケットが届くとのこと。
3-4. メールで捨てチケットが届く
今回は購入から1.5時間で下記のメールと共に添付形式で捨てチケットが届きました。
下記のように指定した通りの航空券がしっかり発行されています。
※こちらの航空券は自動キャンセルされるため実際に乗ることはできません。
ご利用は自己責任で
初めて利用してみて、簡単かつスムーズに捨てチケットが手元に届き、便利なサービスだと思いました。また、5週以上フィリピン留学する方以外にも、
- 帰国日が決められない、変更になる可能性が高い方
- 2カ国留学を検討しているが、フィリピン留学の様子をみて2カ国目の予定を立てたい方
などにも対応できます。
Top Onward Ticketは、数年前からあるサービスで世界中で利用されているようですが、下記のリスクも考えられます。
- 突然サービスが停止される可能性がある
- 航空会社や入国審査で問題点を指摘されて使用できない可能性がある
- 海外の会社で何かあっても英語での対応になる
- 損害が生じても一切の補償はない
ご利用になる際は自己責任となりますので、不安がある方は通常の捨てチケットや予約変更ができるチケットを手配するようにしてください。