フィリピン留学ブログ

留学中の年金と国民健康保険は加入すべきか?

特に中長期の留学を検討する際に、多くの学生さんが直面するのが、長期間の海外滞在中に日本国内での年金と国民健康保険は加入すべきかどうかという問題。これらの制度は日本国内で生活している場合は非常に重要なものであり、万が一の時の備えとなります。しかし、海外留学中にこれらに加入し続けるべきかどうかは悩むところです。そこで今回は、留学中の年金と国民健康保険に加入するかどうかについて解説します。

年金制度について

日本では、すべての国民が20歳以上60歳未満である限り、国民年金に加入する義務があります。しかし、海外に長期間滞在する場合、特に1年以上の留学の場合、この加入義務をどうするかは各自の判断によって変わってきます。

1. 住民票を残す場合

留学中も住民票を日本に残している場合、年金の加入義務は継続されます。これは、あなたが依然として日本の住民と見なされるためです。この場合、年金の支払いを続けることが求められます。

  • メリット: 日本に戻った際に、年金の受給資格を満たしやすくなります。また、支払いを続けることで、将来的に受け取る年金受給額が減少しません。
  • デメリット: 海外での生活費が高い場合、年金の支払いが負担になることがあります。

2. 住民票を海外に移す場合

一方、住民票を海外に移す、つまり国外転出届を提出する場合、国民年金の加入義務は停止されます。この場合、年金の支払いを一時的に停止することが可能です。

  • メリット: 年金の支払い義務がなくなるため、留学中の経済的負担を軽減できます。
  • デメリット: 年金の受給資格期間に影響が出る可能性があり、将来の年金受給額が減少するリスクがあります。また、留学期間が長い場合、後から資格を満たすために追納が必要になる場合があります。

国民健康保険について

国民健康保険は、病気やケガの際に医療費の一部をカバーする日本の重要な社会保障制度です。留学中に住民票を残している場合、この保険への加入義務も継続されます。しかし、住民票を海外に移す場合、加入義務はなくなります。

1. 住民票を残す場合

住民票を日本に残すと、国民健康保険の加入が義務付けられます。これにより、留学中に日本に帰国した際、または日本国内で治療が必要になった場合に、保険が適用されます。

  • メリット: 日本国内での医療サービスを引き続き受けることができ、帰国時に医療費の負担が軽減されます。また海外でも上記の条件が揃えば保険を利用することができることがあります。
  • デメリット: 保険料の支払いが続くため、留学中の経済的負担が増える可能性があります。また、海外での医療費はカバーされないことも多々あるので、別途海外旅行保険などに加入する必要があります。

2. 住民票を海外に移す場合

住民票を海外に移す場合、国民健康保険の加入義務は解除されます。この場合、海外での医療費は全額自己負担となるため、現地の医療保険や海外旅行保険に加入することが推奨されます。

  • メリット: 保険料の支払いが不要になり、留学中の負担が軽減されます。
  • デメリット: 海外での医療費が高額になる可能性があり、特に緊急時には大きな負担となる可能性があります。

【例外】海外留学中でも国民健康保険が使える場合

例外的にですが、海外留学中でも国民健康保険が適用できる場合があります。

1-1. 緊急治療の場合

  • 突発的な事故や急病:海外滞在中に突然の病気や怪我で緊急治療を受けた場合、その治療が国民健康保険でカバーされることがあります。この場合、帰国後に日本の市区町村役場や健康保険組合に申請することで、後日払い戻しを受けることが可能です。

1-2. 治療の必要性が認められる場合

  • 計画的な治療は除外:予め計画されていた治療や、海外でしか受けられない治療は、通常は国民健康保険の対象外となります。あくまでも緊急性があり、やむを得ない状況での治療が対象です。

1-3. 治療が日本で保険適用される範囲内であること

  • 治療内容の確認:受けた治療が日本で保険適用されるものであることが前提です。例えば、海外で受けた美容整形や予防接種などは、国民健康保険の対象外です。

海外での医療費に国民健康保険を利用する際の手続き

  • 海外で治療を受けた際に、現地で支払った医療費の領収書や診断書を保存し、帰国後に日本の保険機関へ申請する必要があります。この申請が認められれば、医療費の一部が後日払い戻されます。

留学中に考慮すべきその他の要素

  1. 現地の医療保険: 留学先の国によっては、留学生向けの医療保険への加入が義務付けられている場合があります。カバー範囲が狭いケースもありますので、現地の保険制度をよく理解し、民間保険には必要に応じて加入しましょう。
  2. 海外旅行保険: 留学中は、予期せぬ事故や病気に備えて、海外旅行保険に加入することが重要です。
  3. 留学期間の長さ: 留学が長期にわたる場合、年金や国民健康保険への対応を慎重に考える必要があります。短期留学の場合と比較して、影響が大きくなるため、事前によく調べ計画を立てることが重要です。

まとめ

留学中に年金や国民健康保険に加入するかどうかは、個々の状況に大きく依存します。住民票を残すかどうか、留学期間、留学先の医療制度、そして自身の経済状況などを総合的に考慮して判断することが必要です。最終的には、将来のリスクを減らし、安心して留学生活を送るために総合的な判断をするようにしてください。

また、上記の内容は変更になったり、市区町村など役所の判断によっても異なる可能性がありますので、最新の情報は各役所の公式WEBサイトをご確認ください。

留学相談 無料 LINEで相談 無料
上部へスクロール